YKK APラクシーのTV-CMに出演されている大竹七未さん。
女子サッカー日本代表として輝かしい実績を残され、引退後も指導者や解説者として女子サッカーの普及に努めてこられました。
将来サッカー選手を目指している一人息子の柊杜(しゅうと)君に対しては、母親と指導者という二つの顔を持つ大竹さん。今日はそんな大竹さんに、サッカーのこと、CM出演のこと、子育てのこと、そして、これからの夢についてお聞きしました。
それが嬉しくてサッカーが楽しくなりました。
―サッカーを始められたきっかけは?
小学2年生の時、仲良しの女の子がいて、その友達がサッカーを始めると言ったんです。私はその子と一緒に遊んでいたくて、ただそれだけでした。両親に「サッカーをしたい」と話したら最初は猛反対されました。理由はサッカーは男の子のやるスポーツで怪我もするし危ないから。それでも、1週間お願いし続けて、やっと許しを得ることができたんです。ただし一つだけ条件があって、「どんなに辛くても、苦しくても、途中で投げ出さない。諦めない。その約束が守れるのなら頑張ってみなさい。」って。その約束のもと、サッカーを始めることになりました。だから、サッカーがしたくて始めた訳じゃなく、その子と一緒にいたいからサッカーを始めたんです。(笑)
でも、サッカーってやってみると難しくて、なかなかうまくできないんですよ。ボールはコロコロ転がっていっちゃうし。(笑)うまくできないから、何度も何度もできるまでやる。頑張ればできないことができるようになる。それが嬉しくてサッカーが楽しくなりました。もともと身体を動かすのは好きだったので、それもありますね。
―そして、13歳で当時の読売ベレーザに入り、その後は日本代表FWとしても活躍される訳ですが、代表としては29得点も挙げています。
はい、でも本当は30点なんですよ。私の1点が他の人のゴールになってしまっていて。(笑)今度ちゃんと記録を直してもらおうと思っています。
―そして、2001年に現役を引退される訳ですが、その後はどのような活動を。
主に女子サッカーの普及活動をやって来ました。サッカーの試合の解説とかメディアを通じて女子サッカーの魅力を伝えたり、指導者として女子サッカーの底辺を拡大したいという思いでやって来ました。
今は神戸で「ATSサッカークラブ」代表として、小学生から大人まで、サッカーの指導をしています。ちょっとサッカーをやってみたいなと思った方は是非。(笑)
思わず泣いてしまいました。
―今回、YKK APラクシーのCMに出演されることになりました。その経緯をお話しいただけますか。
以前、YKK APさんで講演をやらせていただいたんですが、その時の担当の方が凄く女子サッカーのことが詳しかったんです。もう、私より詳しいんじゃないかって。(笑)それで、今回その方から親子での出演のオファーをいただいたんです。
最初は「え?嘘でしょ!」って思ったんですけど、あれだけ女子サッカーのことを知っている方でしたので現場もアウェー感なくできるんじゃないかって。でも、それより何より純粋にとても嬉しくて、本当に私でいいなら、是非やらせていただきたい!とお受けしました。
―CM出演は初めてだったと思います。企画内容を見てどうでした。
CMのコンセプトは「大切なものを次の世代へ」だったんですけど、書かれていたコピーが私の柊杜に対する想いと一緒だったんです。練習で何度かナレーションを読んでいたら思わず胸がいっぱいになって泣いてしまいました。
―息子さんの柊杜君もサッカー選手を目指しているそうですね。
そうなんです。まだ5歳なんですが、何しろサッカーが大好きで、練習が終わっても全く帰ろうとしないんです。
この前、学校で七夕をやった時に柊杜の短冊を見たんです。そうしたら「日本代表選手になる」って書いてあってビックリしました。もう、そんなこと考えてるんだって。私が日本代表になりたいって思ったのは小学校6年の時だったのに。(笑)
CM撮影の時も、柊杜と一緒に仕事ができるのが嬉しくて、柊杜とサッカーをするっていう日常そのままをやってくれればいいですと言って頂いたので、緊張することもなく凄く楽しくやらせていただきました。
―できあがったCMを見ていかがでしたか。
スゴイー!って思いました。一生の宝物だなって。周りの友達からも「いいCMだね」って言ってもらえて良かったなあって。
それに音楽もとても良くて。何でも、このCMのためにオリジナルで作っていただいたとお聞きしました。メイキング映像も拝見して、私と柊杜の世界と凄く合っていて感動しました。
どんなに小さい子供でもちゃんと言葉で説明してあげることが大事。
―5歳というと、まだ子育ても大変だと思います。
私は子育てが大変だと思ったことがないんです。柊杜はイヤイヤ期もなかったし、って言ったら、友達から「それは七未が気が付いてないだけだよ」とか言われて。(笑)
それと、私はやりたいことをやり切ってから41歳で子供を産んだので、やりたいことは子育てだったんです。だから、子育てが大変だと思ったことがなくって。
でも、今、サッカーの練習が終わって帰ろうって言うと「イヤだ、まだやる」って言うから、これがイヤイヤ期なのかなって思ったりしています。(笑)
―そういう時期にサッカーというスポーツが果たす役割も大きいのでは?
そうなんです。そういう意味でも、サッカーが凄く役立っているなって思っています。
サッカーはコミュニケーション能力が必要ですし、仲間を助けることの大切さとか、最後まで投げ出さない心とか、そういう人間育成の多くの要素がサッカーには含まれているんです。だから、将来サッカーをやらなくても、そういうことが社会に出て必ず役に立つと思うんです。
―柊杜君について、何か印象的なエピソードはありますか。
柊杜が2歳くらいの時、柊杜を抱っこして駐車場から家まで行くのに車から出たんです。そうしたら雨が降っていて。その時、私が雨に濡れないように柊杜が手のひらを私の頭の上にかざしてくれたんです。えっ!まだ2歳なのに!!優しい!!ってビックリして感激したのを覚えています。
―いいお話ですね。苦労は感じていないという育児ですが、モットーのようなものはありますか。
言ったことができたら沢山褒めてあげることですね。
それと、わかって欲しいことを言葉でしっかり伝えること、「会話」が大事だと思っています。どんなに小さな子供でも、言い続けたらわかってくれるんだって。本人はどこまで理解しているかわからないけれども、語りかけるっていう行為、わかって欲しいっていう気持ちが伝わるんだろうなって思います。
―今、お住まいはマンションとお聞きしています。マンション生活で何か工夫をされていることは。
柊杜と一緒なので、どうしても子育てに関心がいってしまいますね。
うちのキッチンは対面式なんですけど、柊杜に背を向けて料理するよりも、会話をしながら、様子を見ながらご飯を作るっていうのが好きなんです。私が料理をしていて、柊杜が絵を描いたり、計算をしている時に、「ママ、見て!」と言われることがあるんですけど、そういう時にちゃんと見てあげたいんです。キッチンは絶対に対面式がいいと思っています。
―快適な住まいは生活の基本ですね。
そうですね。どうしても柊杜のことになってしまうんですが、サッカー以外のことでも何かを感じたり、気づいたり、そんな環境を作ってあげたいんです。それには、やはり家が快適でくつろげる環境がいいなと思っています。
―YKK APラクシーはマンションの大規模修繕工事を行っている会社です。
マンションも年数が経つと老朽化してきますよね。でも、大規模修繕工事をすることによって新しいものに蘇ると思うんです。
実はうちのマンションに大規模修繕工事が入った時、私がたまたま幹事だったんですよ。幹事をやる前は、マンションの工事なんて他人事だと思っていたんですが、よく考えてみたら今住んでいるマンションは自分の大切な資産なんだって改めて思ったんです。だから、大規模修繕工事をやる時は本当に真剣に考えてやらなくちゃいけないなって感じました。
―最後に柊杜君に伝えたいこと、残したいことってありますか。
残したいものとしては資産価値としてのマンションはありますが、柊杜に伝えたいことは、「努力し続けること」、「最後まで諦めないこと」、「思いやりを持って人にやさしくすること」、この3つですね。やさしくて強い子になってくれたらいいなって。
それと、これは私の夢なんですけど、今やっている「ATSサッカークラブ」で小学生のチームを作って、私が監督をして柊杜が選手で全国大会で優勝したいと思っているんです。そんなに簡単なことじゃないんですけどね。(笑)
―それは是非実現させて欲しいですね。
はい、応援よろしくお願いします。
―今日はありがとうございました。
こちらこそ、ありがとうございました。